栗山千明さん応援blog「GO!GO!C.K」(β版)

女優栗山千明さんの話題中心独善的blog。Thank you for access. This is the personal blog that assists in actress C.K(Chiaki kuriyama). This blog is Japanese version only . Since 2004.2.26

【ハゲタカ】再生

「あいつ(劉)は、あなた(芝野)ですよ」

今まで何気なく聞き流していた言葉が急に意味を持つことに驚き、その瞬間から涙腺決壊してしまった7回目の鑑賞。

まだまだ私は何も見えていなかった。。。orz

始めた当初は自分の為の戦いだった・・・。

芝野の挑発に乗るというファンド立ち上げ時と同じ轍を踏みながら、今回なぜか気怠げな鷲津の表情。

それが一変したのは・・・劉一華からのバトン・・・物理的には郵送されてきた再建案やアカマへの想い・・そして最後の電話・・を受け取ったこと。

そこへ至るターニングポイントとしては

「お前は・・誰なんだ!」

と駐車場で本心から迫ったときの劉のあの哀しそうな視線、助けて欲しそうな・・・あの哀れな目つきだったような気がする。

あれで鷲津は劉の本心(伝えたいモノ)を悟ったんじゃないだろうか?

だから・・・劉が託したバトンは昇華し、

「あいつ(劉)は、あなた(芝野)ですよ」

と芝野にバトンを受け渡し、最後に

「見に行きますよ。焼け野原を・・・資本主義のね」

という今後への彼自身の想いにまで結びつく。

「再生」という言葉では語られていなかったけれども、今回もドラマ版と同様ちゃんと結びついているんだな!っと!

むくれてた最初の場面からは想像付かないほどの鷲津の変わりよう・・・。

「オレは(劉)・・あんただ(鷲津)」

と得意げに言った劉がまた途方もなく愛おしくなってきて・・撃沈(笑)

そうだったのだ・・・映画版でも大切なこの「再生」というテーマは一言も語られていないが連綿と繋がっていたのだ。

「クソがつくほど真面目だ」

と自分が言っておきながら劉の故郷を訪ねてしまい、劉の無念ささえも自分が背負おうとする鷲津の実直さ、真面目さ。

そして・・・

同様に劉からはもう一つのバトンが守山に託されていた・・・

「拾え!!!」

守山に言い放ち、引きずり回す劉。

あの時何かが劉から守山へ託されたのだとしたら・・・

劉ははじめ守山に

「戻れ!」

と言ったはず。

もう、元の派遣工に戻れる筈もないのに(古谷社長「信念のあるヤツは必ず問題を起こす」?だったっけ?)

そこに論理的な根拠は存在しない。

けれど・・・アカマのDNAは守山に託されたのかも知れない・・・何よりの形で・・・

一回で全てが見通せるのが映画の大前提かも知れない。

しかし・・・それでは余りにも深みがない薄っぺらな作品でしかないと思う。

ラストシーンで一心にモニタを見つめるC.Kのアップ。

目の動きで今後を語る。

演ずる役者も進化させる・・そういう作品に参加することが出来た彼女のfanでいられたことを私は少しだけ誇りに思う。